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株式会社 ずっとみんなの森 ビジュアルイメージ

森の再生

この会社は「森の再生」を目的に設立しました。
森を再生することで、地球を再生したい。
当面のフィールドは、北海道の身近な森たち。

どこも緑の自然がいっぱいだと思われていますが、
伐採されて放置か、植えてから数年〜数十年、
ほったらかしの林もかなり目立ちます。

今はまだ木が若くて細いです。
樹間が混みすぎて、なかなか太くなれないから、さりげなく、やさしく、間伐しています。
森にはやさしいけど、とても手間とコストがかかります。
いい木には白いマーキングをして、寿命がつきるくらいまで育てます。
ササに覆われた地面もきれいに刈って、光が入るようにすると、
少しずつ、植生が回復して健全な森にもどっていきます。
でも、いくら森を再生したとしても、
だれも見に来ないのでは、森に手をかけ、美しく育てた甲斐がない。
だから、身近な森を人の生活空間にしたい。
間伐材を売って利益が出るくらいまで木が太くなるのには、50年~100年先までかかります。
自己満足では仕事にならない。
考えた末に、森に人がくる目的を作りたいと思うようになりました。

森の中に道をつくり、印象的な場所をつくり、
街の人が森の中でのひとときを過ごせるようにしていきます。

森道づくりと間伐 イメージ

心地よい木漏れ日がはいる
穏やかな間伐

先に枯れていくシラカバなど、寿命の短い木をタイミングよく間伐する事で、
そこに入れ替わって育つミズナラなど、長寿な木の成長を促し、
本来の森に還ろうとする流れが、よりスムーズになることを考えています。

そして、森をケアし続けるためには、道が必要。
重機を使って、最小限の道をつけます。
ササなどのしっかりした植生の根のマットを使って生きた路肩を作れば、
植生が、大雨から道を守ってくれるのです。

丸太を運ぶ大型トラックが入れる「林道」は森の動脈。
だったら、この「森道」は毛細血管。
森のすみずみに張り巡らしても、樹々に埋もれて上空から見えないくらい細い。
その「森道」を使って、間伐も、アクティビティも、建築もできる。

1000年もかかってやっと数センチできた貴重な表土を、
ここでは、重機は森道の上だけを走り、森には入らないので、大事な表土を壊すことはないのです。

森も人も育てる

森の再生はマニュアル化が難しいです。
何十年も、何百年もかかることだから、後進を育てることがとても大事なのですが、
集合研修を何度もやってみた中で思うのは、
実践の機会が無い人たちに伝えるのはなかなか難しいということ。
今は、地元に住んでいる林業を志す人たちの現場に行って、
マンツーマンで教えるのが一番良いかな、と思っています。
自分たちが暮らしていく山だから、吸収するモチベーションが高いし、
何より、長くやっていくには仲間が必要。
それぞれが自営でやっていたとしても、現場はチームでやる方が断然いいです。
それは、何十年も仕事を継続するためにも絶対必要なことだと思います。
いくら一生懸命伝えても、状況が変わって林業から離れたり、
親の跡を継ぐ、介護をする、などで土地を離れて行ったりする人も多いです。

長い人生では仕方ないことだけど、伝えるのにも大変エネルギーがいるし、
中途半端に伝えても危ないだけなので、やっぱりしっかり残ってくれる人たちに全力で伝えたいと思います。

ずっとみんなの森の活動
株式会社 ずっとみんなの森について 画像
にき*モデルエリア
(北海道余市郡仁木町)

余市の海に仁木の山から湧き出た水が流れています。 私たちは、山の上のオーガニックコテージCORONTEや、森のあそび場など、自然をこわさずに、人が森で過ごす方法を提案します。そのようにして、各地に森を守る仕組みを広げたいと思います。

株式会社 ずっとみんなの森について 画像
森が水を守る

森が太古の姿に戻っていくのを助けるような手の入れ方、やさしい間伐をしています。土が豊かになっていき、それによって水が守られ、川海も豊かになるように。

株式会社 ずっとみんなの森について 画像
自然建築

自然建築山里にあるものだけで建築を作っています。
山を整えながら、地元に仕事をつくることができます。ゴミがほとんど出ず、どうぶつが巣を作る材料なので氣持ちよく暮らせます。

団体概要
団体名 株式会社ずっとみんなの森
設立 2024年7月29日
所在地 北海道札幌市北区北35条西8丁目1番25号
メンバー 森を守る・伝える:陣内 雄(代表取締役)
統括マネジメント:陣内 雅子(代表取締役)
経営マネジメント:田中 裕基(取締役)
営業・事業開発:黒須 祥(取締役)
株式会社 ずっとみんなの森について 画像
代表メッセージ

森がなくなれば、私たちは生存できない。
じゃあ、「ずっとみんなの」森をつくろう。

1993年から森林に関わる仕事をしてきました。
当時感じた、「毎日、山を壊している」という感覚。
C.Wニコルや、各地の“こだわりの森づくり“の現場で感じた、「これが持続可能だ」という感覚。
この差をどう埋めるか、ずっと考えながら行動してきました。

ヨーロッパや北米、豪州などの森林管理Forest Managementは、「森を守り、ずっとみんなでやっていける林業・木材産業」を真面目に考えていると思います。(すごくざっくり言うと、輸入国のほうが真面目、輸出国は商売目線)
そして、「木材の自給は国の安全保障」というのが世界の常識。
日本はいろんな意味で、真逆をやってきた。
その結果、多くの身近な森は、管理できずほったらかしか、丸裸に伐採されるしかない状況です。

「ずっと」=「7世代先」
北米ネイティブアメリカンの「7世代先のことまで考える」は有名です。
7世代は、150~200年くらいです。
そこまで理念を引き継ぐことができたら、きっと300年先、400年先、500年先まで引き継げるでしょう。
森を壊すのも人、守るのも人。
人を育てることができたら、「みんな」=「将来世代」にも森を引き継げます。

いま北海道の身近な森は、60年の人工林、70年の二次林が多い。
60年生といえば、人にたとえたら小学生くらい。
いまの森は小学生だけの社会と言えます。
これを、各世代が助け合う健全な社会にする。

100年前にあった北海道の森とほぼ近いくらいの木の材積にするために、あと150年間伐を続ける。
これが再生の段階。それを維持しながら、育った分だけ伐るを300年続けていくと、500年生のマザーツリーが子どもたち(若木)を守ってくれる豊かな森になっていく。
土も、微生物も、水質も、空気も、地球の涼しさも、もちろん木材も、最高の状態になるでしょう。

それを続けるためには、あと30年くらいは間伐材の収益がマイナス。
そこから先は徐々にプラスになる見込みです。
そこには未来投資が必要です。
私たち大人が生きているうちに、木材収入のリターンはない。気候変動リスクもある。
でも、だからと言って森を丸裸に伐採してしまうと、永遠に安定した林業に到達できない。
そこをつなぐ民間モデルを作るのが私たちのミッションです。

これだ!という決定打はない。
社会変化に対応しながら、制度や資金、人のつながり、活用できるものはなんでも活用し、モデルを作ります。

現場を支える若手の木こりをどう育てるかも大事です。
一番難しいのは、いろんな意味で「根付く」こと。
人生の変化に直面し、林業をやめる。それを30年間見てきました。
たどり着いたのは、コミュニティを作ること。
森と向き合うコミュニティがあれば、心折れずになんとかやっていける。
もう一つは、いいオファーを作ること。
既存の林業は、植林・間伐の事業補助金、機械購入や新規スタッフ雇用の補助金がある。しかし、森の再生には使えない。
ならば、民間のオファーが来る仕組みをつくればいい。
そうすれば、仕事に夢が持てると思う。
国全体の、北海道の森全部を守ることはできなくても、社会的インパクトは出せる。

国にはまだまだ本来のForest Management の体制がない。
でも、日本には心ある企業、市民がいます。
行政の中にも心ある人たちはいる。
面白い自治体もある。
そこに希望があると思います。
私たちは、北海道をとても愛しています。
まずは北海道から、森をずっとみんなで守るためのビジネスモデルを、民間の目線で作っていきます。